- 知人に売れないホストがいるけど、どんな生活してるのか疑問
- ホストになりたいけど、売れなかったら給料ヤバイのでは…
- 売れないホストの給料が知りたい(知的好奇心)
ホストの魅力と言えば「給料」と答える人は多いでしょう。
しかし、ホストがみんな500万円とか1000万円とか、すごい額の給料をもらっているというわけではありません。
ホストとして成功した一部の人だけが、夢の給料を手にする事ができるのです。
では、成功せず売れないホストの給料は、どうなっているんでしょう?
これからホストを始めたい人にとっては、ぜひ知っておきたいところかと思います。
この記事では、売れないホストを間近で見てきた私が『売れないホストの給与水準』を解説していきます。
「売れない期間をどうするか」より「早く売れる為にできる事」を考えた方が良いんだけどな!!
それを言っちゃうと、元も子もない…
売れないホストの給料って、いくら?
一般認知として、ホストは「ものすごくお金を稼げる」というイメージがあるかもしれません。
ですが、それは“売れてるホスト”に限ってのお話。
では、”売れない”ホストだと、給料はどれぐらいになるのでしょうか?
ズバリ書きます。
¥0です。
打ち間違いではありません。
売上がなければ、もらえるものは何もないのです。
売れっ子ホストは莫大な金額の給料を手にしますが、売れないホストには給料なんてありません。
— きゅうび (@host9vi) 2020年4月24日
ホストは個人事業主なので、売り上げが立たないと給料も無いのです。
世の中売れないホストの方が多いので、高給の夢を叶えられる人は少なめ。
売上がなければ、給料もない?
ホストの給料は、厳密に言えば”給料”ではなく「個人事業主としての売上」です。
ホストは、店に雇われているのではありません。
ただスペースと設備を借りて、働かせてもらっているだけ。
なので、一般的な社会人のように安定した給料を必ずもらえる、というわけではないのです。
むしろ、一般的な「個人事業主」の感覚を持つべきでしょう。
お客様がいなければ、仕事はありません。
仕事がなければ、売上はありません。
売上がなければ…?
当然「給料もない」ということになります。
それどころか、マイナスもありえます。
「マイナス」もありえる?
ホストクラブには「罰金」と呼ばれるコストがあります。
店によって内容も金額も様々ですが、罰金行為を重ねれば、給料がもらえるどころかマイナスになる事もあるのです。
給料日なのに、逆にお金を支払わないといけないことがある…
それが、ホストという職業。
とは言え、豪華な内装のスペースや水道・電気を自由に使えて、グラスやその他備品まで貸してもらえることを考えれば、このマイナスは「必要経費」とも捉えられますけどね。
新人ホストは給料いくら?
新人ホストの場合でも、個人事業主に変わりはありません。
ただし、入店から数ヶ月間だけは「保障」という、いわゆる“補助金”が出る店が多いです。
加えて、新人ホストが売上0になることは、あまりありません。
こういった理由から、新人ホストの場合は「完全に給料ナシ」という状況になりにくいと言えます。
売れない中堅ホストは本当に給料ナシ?
新人期間が終了した、保障をもらえない「中堅ホスト」となると、給料¥0はかなり現実的になります。
「新人」という肩書き(武器)がなくなれば、独自の強みが必要。
それを見つけ出せないと、売上はなかなか立てられません。
売上が無ければ、本当に給料がないのです。
「じゃあ、家賃とか携帯代とか、食費とかどうするの?」と疑問に思いますよね。
その辺は死活問題なので、ホスト自身が最も不安を感じているところ。
実際は、案外何とかなっていたりします。
私が現役だった頃の先輩に、歴は長いけど売上が毎月0のホストがいました。
最初は「どうやって生活してるんだろう…?」と思っていたんですが…
ホストとしての給料は¥0でも、生きてはいけるようです。
「売れない」の基準とは
この記事では「売れないホスト」や「売上がないホスト」といった表現を使っています。
ですが、厳密に言えば、これらの言葉は少し意味合いが違うのです。
そして、捉え方によっては、同じ売上(給料)であっても「売れているホストの給料」と言われることもあります。
ちょっとここで、ハッキリさせておきましょう。
「売れない」と「売上がない」の違いとは?
「売上がない」とは、文字通り売上がまったくないこと。
「売上がなかった」と言えば、お客様から注文を一切取れなかった状態です。
これに対して「売れない」とは、”ある基準”とホストの現状を比較して出せている成果が低いこと。
売上はありますが、”ある基準”には達していません。
“ある基準”として使われるものは、人それぞれ。
店内での売上順位を基準にする人もいれば、売上額を基準にする人もいるでしょう。
私個人は、以下のどちらかを達成できていれば「そこそこ売れている」と言っても良いと考えます。
これは、ちょっと甘めの基準ですけどね。
本来は「年齢」や「経験年数」といった要素も、考慮すべきなのでしょう。
逆に、この甘い基準すら達成できていない状況では、残念ですが「売れないホスト」認定せざるを得ません。
基準が変われば見方も変わる
上記2つの基準は、私個人としては「まずはどちらかを達成できれば十分じゃないか」と思っています。
ですが、人によっては「金額は関係ない、とにかく”順位”が大事!」という基準や「順位はどうでもいいけど”売上金額”は重要じゃない?」といった基準を持っていたりします。
このような、片方の基準しか許さない価値観の下では、“売れない”という言葉がとてもあいまいになるのです。
上記2つの基準を、一つずつ取り上げて考えてみましょう。
「店内での売上上位5位以内」なら、売れてるホスト。
では、店内で売上6位のホストは”売れない”ホストということになります。
売上金額は関係なく、とにかく「順位」にこだわるタイプ。
この場合、もしナンバー1が1億売っていて、ナンバー2が8000万、ナンバー3が7000万、ナンバー4が5000万、ナンバー5が3000万…
ナンバー6は、仮に2000万の売上があったとしても”売れない”ホストとなります。
給料が、売上の半分の1000万円あったとしても、です。
もう一つの基準「売上が100万円以上」でも考えてみます。
売上が99万円のホストは”売れない”ホストということになります。
こちらは、順位は気にせず、とにかく「売上額」を重視するタイプ。
でも、その店がオープンしたての個人店だったとしたら…
売上99万円でも、店内で売上ナンバー1になれる可能性があるのです。
店内売上ナンバー1ホストであっても、売上額を重視していれば”売れない”ホストなのです。
さらに言うと、店内で売上2000万でナンバー6だった前者の例の人が、後者のオープンしたて個人店に来て同じ結果を出したら…
売上2000万でナンバー1になります。
働く「店」が違うだけで、ホストとしての能力や頑張りは何も変化していません。
でも、売上2000万でナンバー1なら「売れてるホスト」と言えるのではないでしょうか?
このように“見方”が変わるだけで、売れないホストは「売れてるホスト」になります。
「売れないホスト」という言葉が、いかに”あいまい”か…。
とは言え、この言葉を使ってはいけない、とは言いません。
売れるまで「売れないホスト」であることは、間違いないので。
「売れないホスト」の給料が”サラリーマンより高い”可能性も?
上記の例を見てもわかる通り、ナンバー6で給料1000万の”売れない”ホストや、ナンバー1であっても売上99万(給料は約50万)の”売れない”ホストが存在します。
ホストは個人事業主なので、店からの「給料」は個人事業主としての「売上」扱い。
実際は、店からもらった給料から税金や保険が引かれ、手取りは減ります。
それでも、日中働くサラリーマンの大半の給料と比べれば、高い。
売れないホストが、必ずしも「給料が低い」とは言えないわけです。
人によっては「売上100万円なんてまだまだだろ」「ナンバー2以下は売れてない」と言う人もいるけどね!!
「”売れない”とは何か?」より「どうやって売れるか?」を考える方が有益だよなー…
ホストの「給与システム」とは?
ホストとして働くにあたって、売上が無いと給料が0円になってしまう事は事実。
ですが、入店してすぐの新人ホストには「保障」という、補助金のようなものが出ます。
また、もらえる給料は「売上の50%前後」というようなお話もちらっとしました。
では、売れているホストも売れないホストも、実際もらえる給料はどのようにして決まるんでしょうか?
ここからは、ホストの”給与システム”について簡単に解説していきます。
飲めば飲むほど稼げるのがホスト
ホストは、お酒を飲んでなんぼのお仕事。
高級シャンパンやボトルをたくさんおろしてもらう事で、売上がどんどん上がっていくのです。
そして、少なくともその売上の半分以上がホストの給料になります。
例えば、50万円するシャンパンをおろしてもらえたなら、もうその時点で次の給料は25万円以上見込めます。
イベントで200万円するシャンパンタワーをしてもらえたなら、その支払いが未収(いわゆるツケ)でなければ、次の給料日には100万円が入ってくる事になります。
売上金額によって給与率が変化
「売上額の50%前後が給料になる」というのは、あくまで目安。
実際は、店によって割合が微妙に違ったりします。
太っ腹なお店なら、もっとくれるはず。
ちなみに、私がいた店は「売上金額がAからBまでなら50%、BからCまでなら60%、C以上なら70%」という風に、売上額が上がるごとにもらえる率も上がっていくシステムでした。
(実際の金額と給与率は覚えていません…)
給料見込みからの「減額」もある
ホストクラブでは、お客様の支払い方法として「未収」というものがあります。
いわゆる「ツケ」や「買い掛け」と同じような支払い方法。
お客様が未収にした場合、店に入金がないのに売上として反映されることになります。
一応、売上として記録はされているので、店側はその分給料を出すつもりではいます。
ですが、給料日の時点でお客様から入金がない場合は、ホストの給料から未入金分が差し引かれることになるのです。
「保障」のしくみ
店によっては「保障」という給与サポート制度もあります。
ホスト未経験だと、最初のうちは売上を立てるのがとても難しい。
でも「売上がないから給料もナシ」としてしまうと、すぐにやめてしまうでしょう。
店としては、人員が足りなくなるのは避けたいところ。
なので、新人ホストが「給料が¥0で生活できない」という事にならないように、ホストクラブが特別に日給や時給換算で給料を用意してくれる…
そんな、一般的な「アルバイト」のような給与システムが保障です。
勤務条件や在籍する店によって額は違いますが、レギュラー勤務(週5〜6出勤)なら安くても日給¥4,000はあるでしょう。
高ければ日給¥10,000とか、時給¥2,000とか、探せばいろいろあります。
しかし、保障はあくまで「最初のうち」だけ。
いつまでも頼れるものではありません。
ホストは個人事業主。
自分で売上を立てないと、本来は自分の取り分なんて無いも同然なのです。
この保障でもらえる給料は、他の従業員の売上から捻出される事になります。
店からすれば「早く売れてくれ」というのが本音。
簡単に給料計算してみた
簡単に、新人ホストの給料を計算してみましょう。
「売上からの50%」のパターンと「保障」のパターンで計算し、どちらか高い方の額が給料になるとします。
働く条件は、以下のように設定。
保障で考えれば、
¥4,000×24日=¥96,000
という計算になりますね。
では仮に、この24日間の間に売上が0ではなく、20万あったとしましょう。
¥200,000×50%=¥100,000
となります。
この場合、本来の保障¥96,000と比較して売上の50%の金額の方が大きいですね。
ということで、¥100,000が給料になります。
ちなみに、24日間で20万の売上という事は、1日¥8,400程度の売上。
これを成し遂げるには、具体的に以下のようなことが必要です。
- 新品の焼酎ボトル1本¥10,000ぐらい
- カクテル1杯¥1,500×3杯×2人=¥9,000ぐらい
- ショット1杯¥2,000×5人=¥10,000ぐらい
この注文だと、そもそもリピートしてくれるお客様がいないと難しそうです。
ホスト未経験者が最初の一ヶ月でこの売上を立てるには、ちょっとハードルが高そうですね。
運良く1本20万円のシャンパンでもおろしてもらわない限り、売れない新人ホストの最初の給料は「保障¥96,000」という事になりそうです。
毎日継続して少しずつ売上を立てるより、一発ドカンとやる方がラクなんだけどな!!
そんな大金を新人くんにポンと出す姫なんて、あんまりいないよ…
売り上げなければ給料は無し
いかがでしたか?
この記事の内容をまとめると、以下です。
- 売上がない新人ホストは、店によっては保障がもらえる
- 保障がもらえない中堅ホストは、売上0だと給料も¥0
- 人の基準によっては「売れないホスト」でも給与水準高め
あくまで”目安”ではありますが、売れないホストの給料事情はだいたいこのような感じです。
あなたの知的好奇心を満たせていたら、幸いです。
また、もしあなたが「現役ホスト」か、今後「ホストになろうと思っている社会人男性」の場合。
売れないままの給料よりも、ホストとして高速で売れる方法を考えた方が有益かと思います。
ネガティブな事を考えるよりも、前向きに頑張ろう!!
楽しく働けるのが一番ですー。